FUJIROCK FESTIVAL'06
5階〜25階はSMASH本社で、1階〜4階が大きなスーパーマーケット、今年初となる屋内でのフジロックはこのスーパーマーケットの部分で行われていた。
いたるところから聴こえてくる歌声、楽器の音、酔っ払いの騒ぐ声。
世界のYAZAWA(友人)が店側の人間としてお客にチャーハンを振舞っていた。見事な手さばきで大鍋を振るい、大皿へ盛りつけ花を添える、その一連の動作の鮮やかさから観客から歓声が起きた。さすが料理人。料理でもロックを表現。
その傍ら、id:hirune_boy氏はこだま和文監修のアーケードゲームに没頭、C言語、C++、JAVAの3種類から1言語を選び、簡単なプログラミングで音楽を作るという不思議なゲームだったが「さすが現役!」と唸ってしまう手さばきで次々とクリアしていく。プログラム業界からとっくに足を洗った私は羨望の眼差しで画面を見つめていた。
彼が3枚目のコインを取り出した頃、私の隣で一緒にそれを見ていたid:douzさんから「今14時だけど時間は大丈夫?」と問いかけてきた。血の気が引く音が聞こえる。
目を覚まして意識がはっきりしてから時刻を確認する、14時ではない、朝の4時40分…大丈夫…。準備をして朝5時20分に荷物を抱えて家を出る。
なんたる新境地、私のフジロックは夢の中からすでに始まっていたのだ。
7時30分、越後湯沢着、ちょっとしたバス旅行で県民に御馴染みの越後交通のバスに乗り込む。
8時15分苗場着、地元と同じ雰囲気、吸い込む空気に違和感は無い。8時45分、id:zigoro氏とキャンプサイト入り口で合流、テントに荷物を置かせてもらい、いざ会場へ。
朝食@OASIS
OASISに入ったところで「見つけたー!」と猛烈な勢いでid:hirune_boy氏と合流、今日の私に必要なのはああいう勢いのような気がする。
9時30分、もち豚の行列に並んでいるとモーニングビールをゴチになる。
もち豚美味しい、朝から重めの朝食、長年新潟に住んでいたけれど「もち豚」は初めて知った。
鼓童@GREEN STAGE
私が男に生まれてきたら目覚めてしまいそうなかっこよさ。
フンドシいいねフンドシ。いいものが見られた。どんどこどんどこー。
ちょっと早めの昼食&ちょっとMagnolia@FIELD OF HEAVEN
12時30分、cremaさん、さなぎさん、cardamonさんらと合流しヘヴンへ移動。みんなでさくらぐみのマルゲリータ。
皆で食べるから美味しいという部分を差し引いても本格的な美味しさ。富ヶ谷ルヴァンのパンも美味しそうだったけど、さすがにもうお腹いっぱい…。
Magnoliaを2曲見て、AVALONへ。
倉橋ヨエコ@AVALON
13時30分、こんな太陽の下でヨエコを見られる日が来るとは。
着物にデカッ花のスタイルはいつもと変わらず、MeganeWrenchの2人、根上氏を加えた4人編成。楯から始まり、はないちもんめ、ラジオなどなど。いやー、かっこいい、私のヨエコ。
ライブ後半に私の顔を覗き込んでくる子がいたので、よくみたらタカちゃんだった。『あー!!見つけたー!』みたいなリアクションがかわいい。ヨエコ直後に世界のYAZAWAと遭遇、広い広いと思っていたけれど見つかるものね。
rinocerose@WHITE STAGE
「倉橋ヨエコの歌詞って怖いね…。」としきりに言い合う二人組みの会話を耳にしながら移動。
14時20分、1番予習していたDouble Famousを蹴り、ライノセラス!
インストばかりかと思っていたら次々とヴォーカリストが出てきて歌いまくってた、かっこようござんした。
ipodのCM曲を聴いてから再びヘヴンへ移動。いやー、かっこようござんしたー。
ちょっとLikkle Maiとフィッシュマンズ@FIELD OF HEAVEN
ヘヴンに到着した頃にリクルマイの「MY OLD FLAME」そしてトイレの中で「CRYSTAL RIVER」を聴く。せつない。
客席の中央でたまたま見つけたYAZAWAらと合流、携帯の電波がアレなため、皆でフィッシュマンズ。とはいかず。
リハの「I DUB FISH」で気持ちはピークを迎え、そしていよいよ16時20分、Buffalo Daughterの「Mirror Ball」とともに登場するフィッシュマンズ面々。
正直今回はあまり期待していないつもりだったにも関らず、かなり参ってしまった。
私とほぼ同じタイミングでリズムに乗ることを放棄したYAZAWAを横目に、私と同じ感覚に陥ってしまった人たちはあとどれぐらいいるんだろうと考え始めた。
キセルの「In the flight」、ポコペンの「SEASON」はなかなか、さかなのライブは早く見に行きたい。
ライブ直後にYAZAWAと顔を見合わせ、お互い似たような表情をしながら「俺とヨシオさん多分似たようなこと考えてるわ」とYAZAWAが言っていたのがまた感慨深い。
今回のライブは「微妙」の一言、それに対して必要以上に落ち込んでいるのは期待して夢を膨らませすぎた結果なのか。
「新しい曲が聴きたかった」とか「郁子さんはクラムボンを頑張ってください」とか、思うことは色々あるけれど、理想を持って、それが破れる瞬間を味わうのは情熱あってこその感情なんだなぁーとも思う。
左右されるような音楽をたくさん知っているわけじゃないから、こうしてフィッシュマンズで一喜一憂できるのは悪くないけれど、さすがに直後はクラリとしてしまう。
「あー、フィッシュマンズ好きっていろいろめんどくせーなー。」と思いながら、肌寒くなってきた空気にレインウェアを羽織ながらひとりごちた。
ゆらゆら帝国@FIELD OF HEAVEN
レインウェアあったかーい!けどムレなーい!とそんなことで喜びながらポカリを飲み、ゆら帝まで椅子に座ってのんびり、こういう随所の休憩はかなり大事だね。。
18時20分、「太陽の白い粉」からスタート、「あれ?」と声を掛けられたので振り向いたらマルオさんだった、連絡取らずとも友人に会いまくり。
先のフィッシュマンズとはうってかわり、ひたすら踊り食い。今回のゆら帝は渋めのナンバーがずらり。
19時頃、木道亭に行こうとORANGE COURTから入ろうとしたらスタッフに止められた。
私はこの時初めてボードウォークが一方通行であることを認識した。
ヘヴン→アヴァロン→ホワイトを通り、勝井御大の元へひた走る。
Buffalo Daughter@WHITE STAGE→iLL×勝井祐二@木道亭
途中でチラ見したBuffalo DaughterはGreat3とのツーマンで見て「うはー、超苦手!」とか思って随分年月が経過したけど、今回はかっこいいなーと思えた。でも大画面でドアップのムーグ山本はきつすぎる。
19時15分、幻想的な空間が広がる木道亭にうっとり。
勝井御大のヴァイオリンの美しい音色とぴったりだ。
ただ、今は分かりやすい音楽が聴きたい気分だったので45分ぐらいで移動。
一度所用でテントに戻ろうとするも、たどり着けず。
250番周辺であることは覚えていたけれど、その250番周辺にマスオ氏のテントが見当たらない。心なしか朝見た風景と違うような気がする。このままではスーファリが!
その頃ストロークスを楽しんでいるであろうマスオ氏に無理やり連絡をとり、テントの特徴を再度確認するも見つからず断念。後から考えるとCエリアじゃなくてBエリアで見つかんない見つかんない騒いでたみたいだ…スマン。
インフォメーションに行く前に東京にいるdouzさんに電話してしまうという電波な行動をとりつつ、数分後にはなんとか所用を済ませることができた。
スーファリはもう後半…、今からホワイトまで走る元気も無いので諦め。
安心感からかくる空腹で、食事へ行くことに。
晩ごはん@OASIS→大江慎也@RED MARQUEE
22時、苗場食堂にてけんちん汁(300円)を購入。味薄い。
スビズバとけんちん汁を啜りながらレッドへ。ちょうど終わっちゃったのかなーと思ったらアンコール。
ルースターズは数曲しか知らないけれど、そんな私でも知ってる「CMC」にはアガった。
ほとんどスーファリとストロークスに流れているためか、お客がほとんどいない状態だったのが勿体無い。日本語のロックっていいな!としみじみ思った。
直後に食べたソフトクリームがまた美味しかった。
SAFI&チャンネル・スフィンクス@苗場食堂
22時ちょい過ぎ、兄さんたちが楽器をポコポコ叩きながら、セクシーなネーちゃんがひたすら腰降りダンス。
この場末感がたまらなくいとおしい。
うめ吉@苗場食堂
22時40分、菅笠かぶったおじさん(なおべえさん)が主役かと思ったら、傍らにいたお人形さんみたいな女性がうめ吉さんでときめいた。
「佐渡おけさ」「東京音頭」などなど。馴染みのある佐渡おけさはいい。
「三味線ブギウギ」の踊りが可愛すぎる。ライトの真下でとてもいい位置だったので堪能しまくり。
うめ吉さんが引っ込んだ直後、うめ吉ファンのおじさん2人が「今日はイマイチだなー」とか言ってて、ええー!とか思った。
キセル@苗場食堂
私はそのまま座ってたのだけど、うめ吉からキセルへのお客入れ替わりが見事。
ZAKがPAをやってたのでびっくり、本当に直前に決まってキセルの2人もびっくりしてたらしい。
リハで「ベガ」を、ああー、いい曲過ぎる。
本編は23時50分より、「ベガ」「夏休み」「ハナレバナレ」「エノラ・ゲイ」そして高田渡のカバー「鮪に鰯」などなど、キセルの曲や雰囲気は苗場食堂にぴったりだった。ぴったりなんだけどDIGITALISM@REDの音がもろかぶりで台無しだー。
キセルのライブはかなり久しぶりだったけど、やっぱいいな。
NIGHTMARES ON WAX SOUND SYSTEM@RED MARQUEE
個人的にはライノセラスか、ナイトメアか、ってぐらい楽しかった。
レッド入口周辺でそれはもう楽しく踊っていたわけなんだけど、ふと隣を見たら、ZAKがカレー食べながら見てたのでかなりびっくり。
ちょうどこの頃にキセルの2人とマネージャーっぽい人が駐車場に向かっていくのを見て、「日帰りか…」とこれまたびっくり。ミュージシャン大変すぎる。
26時頃、入口でまたもYAZAWAらに遭遇。他の友人らはほぼテントに戻っていたため、YAZAWAらとの別れを境に私は朝まで友人に会うことは無かった。
THE PALACE OF WONDER周辺→swan@ROOKIE A GOGO
東京パノラマ・マンボ・ボーイズを見るために入場ゲートを越えて移動。
26時15分、え?なんでこんな人多いの?皆寝ないの?というわけでCRYSTAL PALACE TENT人多すぎで入場規制。
傍らでやっていたswanを見る。元気なバンドで大変よろしいけれど、私はバンド名をググって20番目以内に公式サイトが出てこないバンドがとても苦手だ。
おやつ@OASIS
26時45分、クリスタルパレステントは入れんし、レッドはDJばっかりだし、そろそろ行き場を失いかけている感ばりばり、ユンケルをキメたせいで眠気は全く無し。
沖縄そばの麺が固すぎる、そろそろ踏んだり蹴ったりの時間帯らしい。
OHIO101@ROOKIE A GOGO
27時、再び新人ステージへ…。
動き・テクニック・威圧感において全然新人臭がしない、つーかおっさんだー!
好き嫌いはいいとしてとても上手い、ああー、日本人がやるロックってどうしてこんなに聴いててほっとするんだろう。
紫ベビードール with JVC FORCE TYO@CRYSTAL PALACE TENT
27時15分、クリスタルパレステントにようやく侵入成功。
大人のエンターテイメントだ。ポップでキッチュで、深夜のステージぴったり。キュートなガール達がどんどん脱いでいくんだけど、男性陣の食いつきがすごかった。撮影しまくり。
客いじりもすごい、私も演者の女の子にぽんぽんと肩を叩かれてイジられるんじゃないかと思って怖くなって外に出てしまった。ヘタレっすわ。
CLARABELL@ROOKIE A GOGO
27時45分、見た目はポリみたいなー、音はANAみたいなー、って最初は思ったけど、全然違うような気がする。
ボーカル、ベース、ドラムの3人編成で、ギターは全部打ち込みっぽくややカラオケ風味。
ただ最後の曲でベースとドラムが楽器を置いて3人でステージ前方に来てラップ始めたのはどぎも抜かれた。
すごく頭が悪そうな感じがかわいい。売れそう、売れて叩かれそう。